タイランドエリートはマルチプルビザ取得のほか、さまざまな特典がついた富裕層やノマドワーカーに人気の国営プログラムです。
そんなタイランドエリートが廃止という話題を耳にして、びっくりされた方もいるでしょう。
しかしタイランドエリートは廃止されたわけではないので、まずはご安心ください。
本記事ではタイランドエリートが廃止、改悪と言われる理由と、新プログラムであるタイランド・プリビレッジとの違いを解説しています。
タイランドエリートを利用してタイへの長期滞在を検討していたという方は、ぜひ最後までご覧ください。
タイランドエリート(タイランド・プリビレッジ)とは
タイランドエリートとは、2003年当時、タイ首相だったタクシン・シナワトラ首相が始めた国営プロジェクトです。
外国人からの収入を得ることを目的に、公共部門と民間部門の両方から、外国人向けに特典とサービスを提供し、長い年月にわたって、タイ国外の富裕層の人気を博しています。
タイランドエリートは入会審査後に入会金を支払うことで、会員になれます。
入会後には、タイ国内へ入国の度に1年の長期滞在(観光ビザでの滞在期限は90日・滞在期間は60日)・頻繁な入出国が可能です。
タイランドエリートには、タイのTPC社から直接入会したり、TPC社と代理店契約を結んだ企業からも入会可能でした。
しかし、現在はタイランドエリートのプログラムが廃止され、タイランド・プリビレッジに変更となりました。
タイランドエリートは廃止ではなく「リニューアル」
「タイランドエリートが廃止になった」
と聞いて、タイへの長期滞在カードがなくなったものと思った方もいるでしょう。
しかし、さまざまな特典がついた「タイランドエリート」のおおまかなシステムは残っているのでご安心ください。
ここからは、なぜタイランドエリートが廃止と言われているのか、ゆえんを紹介します。
タイランドエリートからタイランド・プリビレッジへの名称変更
タイランドエリートは、2023年9月に当時のプログラムが終了し、2023年10月以降からは新しいプログラムである「タイランド・プリビレッジ」に名称が変更されました。
タイランド・プリビレッジとタイランドエリートには、名称のほか、コース・金額も変更点があります。
詳しくはのちほど解説します。
2023年9月で旧プログラムが終了しプラン内容が変更
タイランドエリートは、2023年9月15日に募集を終了しました。
その結果、タイランド・プリビレッジへの名称変更とともに、プログラム内容と金額が大幅に改定されました。
タイランドエリート当時は7つあったプランが4つに集約され、ほとんどのプランで入会金額が値上がりとなりました。
したがって、入会金の値上げ・プランの変更をもって、タイランドエリートが「廃止」されたと見なしている方もいるようです。
タイランドエリート(タイランド・プリビレッジ)が改悪?新旧プラン比較
2023年9月に募集を終了したタイランドエリートの7つのプランを表にまとめました。
タイランドエリートのプランと会費
名称 | メンバー期間 | 料金 | 備考 |
エリート・アルティメット・プリビレッジ | 20年 | 200万バーツ | 5年ごと4回更新 20歳以上限定 |
エリート・ファミリー・プレミアム | 20年 | 100万バーツ・年会費1万バーツ | エリート・アルティメット・プリビレッジだけが応募可能 |
エリートプリビレッジアクセス | 10年 | 100万バーツ | 家族追加1名につき80万バーツ 年齢制限なし |
エリートファミリーエクスカーション | 5年 | 80万バーツ/2名 | 追加1名につき30万バーツ |
エリートファミリーオルタナティブ | 10年 | 80万バーツ | 家族追加1名につき70万バーツ |
エリート・スペリオリティー・エクステンション | 20年 | 100万バーツ | 5年ごと4回更新 |
エリートマキシマヘルス | 5年 | 150万バーツ | 年齢制限あり:5~55歳 |
エリートイージーアクセス | 5年 | 60万バーツ | 年齢制限なし |
2023年10月からスタートした現行プラン(タイランド・プリビレッジ)のプランと会費をまとめました。
カード名称 | GOLD | PLATINUM | DIAMOND | RESERVE | |
メンバー期間 | 5年 | 10年 | 15年 | 20年 | |
メイン会員 | 入会金(税込) | 90万バーツ | 150万バーツ | 250万バーツ | 500万バーツ |
付帯会員 | 入会金(税込) | – | 100万バーツ | 150万バーツ | 200万バーツ |
会員権譲渡 | 不可 | 不可 | 不可 | 可 | |
会員プランのアップグレード※条件つき | 可 | 可 | 可 | 可 |
タイランド・プリビレッジでは、滞在期間15年という新しい枠が増えたものの、旧プランと比較すると入会金が1.5~2.5倍に増額しています。
入会金の値上げとともに、タイランド・プリビレッジメンバー特典の内容が改定されたこともあり、タイランドエリートの既存メンバー、入会を検討していた方からは「改悪」との声も上がっています。
タイランド・プリビレッジのメリット・デメリット
タイランドエリート(タイランド・プリビレッジ)メンバーにはメリット・デメリットがあります。
それぞれ解説していきましょう。
タイランド・プリビレッジのメリット
タイランド・プリビレッジの主なメリットには、以下があります。
- 5年以上(最長20年)のマルチプルビザが取得できる
- 銀行口座を開設できる
- 90日レポートなど、行政手続きを代行依頼できる
- ショッピング・食事等で割引を受けられる
- タイ国内で健康診断を受けられる
- 空港でVIP待遇を受けられる
マルチプルビザとは、有効期間内であれば何度でも入出国できるビザのことです。
日本で仕事を持ちながら、タイで休日を過ごしたい経営者の方や、ノマドワーカーにはぴったりのマルチプルビザですが、タイでのマルチプルビザ取得は年々難しくなっています。
その点、タイランド・プリビレッジへの入会で、電話1本でマルチプルビザを取得できます。
この点が一番のメリットではないでしょうか。
そのほか、就労ビザがなければ開設できない銀行口座を、タイ最大手の「バンコク銀行」で開設できたり、タイに居住する外国人に提出が義務付けられている「90日レポート」の提出代行など、タイで暮らすための手厚いサポートが受けられる点も、タイランド・プリビレッジの大きなメリットといえます。
タイランド・プリビレッジのメリットは、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
タイランド・プリビレッジ(旧タイランドエリート)の入会時の最新特典をご紹介
タイランド・プリビレッジのデメリット
タイでの快適な暮らしを約束するタイランド・プリビレッジですが、デメリットもあります。
タイランド・プリビレッジのデメリットは以下の4点です。
- 入会費用が高額
- タイで就労できない
- 税制手続きが複雑
- 就労ビザとエリートビザを同時に持てない
- 政策変更によるプラン変更の可能性がある
タイランド・プリビレッジのデメリットは、入会費が高額という点です。
また、タイに限らず、海外移住では二重課税など税務が複雑になりがちなので、一定の税知識と手続きも必要となります。
タイランド・プリビレッジ入会中はタイでの就労ができない点にも注意が必要です。
タイランド・プリビレッジに入会後に発給される「エリートビザ」は観光ビザの一種なので、ワークビザのような就労ビザと同時に所持ができません。
したがって、労働許可証を取得するためには就労ビザや、タイ人配偶者ビザなどの別ビザに切り替えなければならず、その期間はエリートビザが使えないのもデメリットと言えます。
ノマドワーカーの場合、タイ国内の企業・個人と取引を行ってしまうと不法就労になるので注意が必要です。
2003年のタクシン政権からスタートしたタイランド・プリビレッジ(旧タイランドエリート)ですが、政策が変わるたびに、入会金・プラン・サービスが変更になる可能性が高いです。
実際に、2023年にもタイランドエリートからタイランド・プリビレッジに変更になったことで、金額が上昇しました。
これらのリスク・デメリットも踏まえた上で、タイランド・プリビレッジの申し込みを検討していきましょう。
タイの長期滞在ビザについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
タイの長期滞在ビザ(LTR)とは?取得できる条件や手続きを分かりやすく解説
タイランド・プリビレッジの申請方法
タイランド・プリビレッジの申請方法は、次の2つです。
- 自分で申請する
- 代理店を利用する
それぞれ紹介します。
自分で申請する
タイランド・プリビレッジは自分でも申請可能です。
公式サイトから会員登録を行い、営業担当からの返信に沿って申請を行います。
タイランド・プリビレッジの入会金は、クレジットカード一括払い、またはトランスファーワイズのみ対応しているので、クレジットカードの限度額に注意が必要です。
その他、英語やタイ語でのやり取りを行うため、英語に不安がある方は翻訳アプリを駆使しましょう。
代理店を利用する
タイランド・プリビレッジは自分でも申請可能ですが、複雑な手続き・言語の壁・高額な入会金などの高いハードルを考えると、代理店に依頼するのが安心かつ確実です。
タイランド・プリビレッジの入会金は、実はどの代理店でも同額となっています。
したがって、各代理店ごとの特典をよく確認してから、入会申し込みをする代理店を決めるようにしましょう。
タイランドエリート(タイランド・プリビレッジ)の代理店は特典で選ぼう
タイランド・プリビレッジの入会金・内容は、代理店にかかわらず一律同額です。
では代理店各社が何で差別化を図っているのかというと「特典」です。
代表的な特典の例には、以下があります。
- ギフトカード
- マッサージ券
- 納税用ID取得・家族証明などのサポート
- ハイブランド品 など
代理店ごとに内容は違いますが、代理店経由でタイランド・プリビレッジに入会すると、さまざまなプレゼントがもらえます。
特典やプレゼントが自分に合っているかどうかで、代理店を選ぶのもいいかもしれません。
RENOSY Thailand限定!タイランド・プリビレッジ入会特典
RENOSY Thailand(リノシータイランド)は、タイ大手の日本人向け不動産仲介業者であり、そしてタイランド・プリビレッジの代理店です。
現地の生活を知りつくしたRENOSY Thailandが提供するタイランド・プリビレッジの限定特典はこちらです。
- Amazonギフトカード(賃貸契約の場合:10万円分、物件購入の場合:30万円分)
- 愛宕山総合会計事務所の公認会計士・税理士による国際財務の無料相談
- タイのTAX ID申請・取得の無料代行
- 家族証明書の申請・取得の無料代行
- シンガポール・アメリカ・ヨーロッパ銀行の口座開設サポート
- JAL運営のサービスアパートメントの2ヶ月フリーレント
RENOSY Thailandでは家族会員入会時の家族証明書申請・取得代行も可能です。
ご家族でのタイ長期滞在を検討している方にとって、うってつけの特典がついてきます。
長期滞在ともなると、気になるのが住まいのことや税制のことです。
RENOSY Thailand経由でタイランド・プリビレッジに入会すると、入会手続きから住居選びまでがワンストップでできます。
その上「使える」特典をご用意しているので、滞在初日から快適な暮らしが実現可能です。
タイランド・プリビレッジの入会を検討されている方は、ぜひRENOSY Thailandの特典もご確認ください。
まとめ|タイランドエリートは廃止ではなくリニューアル
タイランドエリートは、2023年9月に新規募集を締め切ったため、廃止と言われています。
しかし、タイのエリートビザは廃止になったわけではなく、タイランド・プリビレッジとしてリニューアルされました。
今回のリニューアルでは、7つあったプランが4つに集約されたほか、値上げが実施されたため、一部では改悪との声も聞かれました。
しかし、タイランド・プリビレッジ入会では、年々難しくなるタイのマルチプルビザの取得が可能となるほか、銀行口座の開設、ショッピング等の割引など、さまざまな特典が受けられます。
タイランド・プリビレッジは、代理店であれば、代理店に関係なく、入会金は一律です。
タイランド・プリビレッジ入会を検討している方をはじめ、タイ移住に興味がある方には、タイの暮らしに精通しているRENOSY Thailandがぴったりです。
現地の暮らしや物件の選び方など、迷うことがあれば、RENOSY Thailandにお気軽にご相談ください!