タイの教育制度は日本と同様、6年間の初等教育と3年間の前期中等教育、3年間の後期中等教育、4年間の高等教育といった6‐3‐3‐4制となっています。
1990年に義務教育の期間が6年から9年へと変更され、中学校までは義務教育となりました。
そのため、中学までは無償で通うことができます。
子育てをしながらのタイへの駐在はとても不安ですよね。
本記事では、不安を抱えるお母さんお父さんの役に立つ、タイの教育事情について詳しくご説明していきます。
「入学のタイミングはいつなのか」
「日本人学校とは一体どんな場所なのか」
など、様々な観点からご説明していきますので、ぜひ参考になさってください。
タイの学校の2つの教育方針と入学時期
タイにあるインターナショナルスクールの教育方針は以下の2つに分けられます。
- アメリカ式
- イギリス式
どちらの教育方針を選ぶかで、学校生活や大学受験の方法が変わってきます。
両社の違いを比べながら、どちらの環境下で教育を受けさせたいか考えてみてください。
アメリカ式の教育
アメリカ式は日本と同じです。
小学校の6年間、中学・高校の3年間の構成となっており、大学進学の受験準備が中心となっています。
高校の卒業証明書が世界各国の大学進学のために必要な書類となっており、大学進学を希望する者は、SAT(学力評価試験)による試験を受けなければなりません。
タイでも日本の教育制度と同じような環境で教育を受けさせたい場合は、こうしたアメリカ式の教育方針を持ったスクールを選ぶことをオススメします。
イギリス式の教育
イギリス式は、学習段階が区切られているといった大きな特徴があります。
幼稚部→初等部→中高等部→大学進学準備教育過程
上記のように、それぞれの学習段階が2〜3年で区切られており、必修科目と学習内容が定められているといった仕組みです。
イギリス式の目的は、IGCSE(国際中等普通教育証明書)やIB(国際バカロレア)などの単位取得とされています。
イギリス式の環境下で大学進学を考えている方は、進学希望の大学がIBスコアを入学試験に導入しているかどうかを事前に確認しておきましょう。
タイの入学時期は?
タイの入学時期は日本と違うので、よく把握しておきましょう。
日本は4月1日から新学期が始まりますが、タイでは5月中旬から前期がスタートします。
そしてタイは2学期制です。
5月中旬から始まり、10月で前期が終了します。そして後期は11月から始まり、3月で終了します。
またインターナショナルスクールの場合は、5月入学ではないので注意してください。
インターナショナルでは、一般的に8月が入学時期とされています。
「じゃあ夏休みや冬休みは?」と疑問に持たれる方もいらっしゃることでしょう。
タイの夏休みは、後期が終了する3月から、新学期が始まる5月までの2ヶ月間です。
タイでは3・4月が最も気温が高いため、熱中症などを防ぐためにも、この時期に夏休みが設けられています。
タイの日本人学校の特長
タイには、2つの日本人学校があります。
- 泰日協会学校(バンコク日本人学校)
- 泰日協会学校シラチャ校(シラチャ日本人学校)
そもそも日本人学校とは、日本国籍を持つ児童生徒のために存在する外国の義務教育学校のことです。
生徒や教員は全て日本人で、学校内での共通言語も日本語となっています。
また学校の規則も日本式です。
加えて、使用する教材も日本で検定済みとなっている教科書を使用するので、国内の公立学校と何ら変わりはありません。
なるべく国内と同じ環境で学びたい場合は、「可能な限り日本の学校と同じ教育を行なうこと」を目的として設立されている日本人学校がオススメです。
泰日協会学校(バンコク日本人学校)|タイの日本人小学校
バンコク日本人学校は、プララーム9という場所にある、世界で最も長い歴史を持った日本人学校です。
小中一貫校で、大規模な学校となっています。
泰日協会学校シラチャ校(シラチャ日本人学校)|タイの日本人小学校
チョンブリ県シラチャにあるシラチャ日本人学校は、タイ国内で2番目に設立された日本人学校です。
バンコク校同様、小中一貫校となっています。
日本人学校のメリット
日本人学校のメリットは大きく分けて2つあります。
まず1つ目は、インターナショナルスクールよりも費用が少なく済む点です。
基本的な入学にかかる費用は以下の通りです。
- 入学金:15万バーツ
- 授業料:11万4000バーツ(小学部)、12万6000バーツ(中学部)
- その他:送迎スクールバス代、PTA会費
2つ目のメリットは、高水準の教育を受けられる点で、その水準は日本国内以上だともいわれています。
全体的に日本人学校の教員は教育への意識が高い方ばかりです。
1クラスの人数も少ないため、個人に寄り添った教育を受けることができます。
日本人学校のデメリット
日本人学校のデメリットは、高校がない点です。
日本人学校は小学校〜中学校までしかない場合が多く、高校進学する場合はインターナショナルに進学するか、日本に戻って日本の高校に通う方法しかありません。
「高校もタイの日本人学校に通おう」とお考えの方は注意してください。
また、毎日お弁当を用意しないといけない点もデメリットに挙げられます。些細なことですが、保護者の方にとってはとても大変な部分です。
日本人学校に通う際は、日々の準備のことも念頭に置いておきましょう。
タイのインターナショナルスクールの特徴
タイには様々なインターナショナルスクールが存在します。
元々、インターナショナルスクールとは、日本に住んでる外国籍の子供や帰国子女のために設立された教育施設のことをいいます。
授業や学校の中での共通言語は英語です。
また、思考や食文化などの価値観も全てグローバル基準となっています。
現在は、海外移住のためだけでなく、将来的に世界で活躍することやバイリンガルに育てるために、インターナショナルスクールを選ぶご家庭が増えています。
インターナショナルスクールのメリット
インターナショナルスクールの最大のメリットは、語学力です。
校内の共通言語は英語と定められているため、日常的に英語を使用することになります。
英語をはじめとした語学力が身につくことは間違いありません。
他にも、国際感覚が養われたり、国際情勢などに知見を広げられるなど、グローバルに活躍できる人間として成長することが期待できます。
インターナショナルスクールのデメリット
インターナショナルスクールのデメリットは、費用がかかる点と、日本の学校との連携が取りにくい点です。
将来的に日本の学校に移る可能性があるご家族は特に注意してください。
インターナショナルスクールから日本の学校へと転校するために時間を要したり、受験が難しくなるなどのデメリットがあります。
タイで通えるインターナショナルスクールをご紹介
タイで通えるインターナショナルスクールを2校ピックアップしてご紹介します!
インターナショナルスクールについては下記の記事でより詳しくご紹介しているので、ぜひ併せてチェックしてみてください!
American School of Bangkok(ASB)
タイ国内にグリーンバレー校とスクンビット校の2校が存在するASBは、アメリカ式のインターナショナルスクールです。
ネイティブな語学力を持つアメリカ・カナダ採用の教師はもちろん、日本人の教師も数名在籍しています。
Bangkok Pattana School
タイの中でも規模が大きいとされているイギリス系のインターナショナルスクールが、Bangkok Pattana Schoolです。
このスクールの最大の特徴は、英語だけではなく、母国語も大事にするという教育方針です。
日本語を含む13言語の授業を受けられます。
タイでの日本人の教育事情とは?|まとめ
タイでも日本と似た環境で教育を受けることが可能です。また英語力を向上したい方にはインターナショナルスクールという選択肢もあります。
タイへの駐在は不安が多いかと思います。
ご家族でタイに滞在することが決まったら、私たちRENOSY Thailandへご相談ください。
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皆様からのご相談、お待ちしております。